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子どもの体調は変化しやすく、心配になることが多いです。   時には、病院に行くことも多いのではないでしょうか?   医師たちは子どもの診察に際して、被ばくのあるレントゲン検査を進めることはなるべく避けています。   ですが、触診や超音波検査など、色々な検査をしても分からない場合や骨折などは、やはりレントゲンが必要になります。   ただ、レントゲンを撮影するにしても、子どもたちは大人とは違い、動かないでといっても聞いてくれるわけもなく意思の疎通ができないこともあります。   特に、乳幼児となれば、普段と違った環境からか泣き出し抵抗されることもしばしばあります。   それでも、検査を行う場合にはどうやって検査をしているのかまとめてみたいと思います。 スポンサーリンク 乳児の場合(0~1歳) こんな言い方をすると、ひどいかもしれませんが、このくらいにの歳の子であれば、抵抗されても問題がないことが多く、人手がありさえすれば検査が出来ます。   とは言っても、撮影するためには、体制を整えたり、撮影中に動かないように工夫する必要がありますので、紹介します。   ➀固定具を使う レントゲン撮影では、子どもの撮影手技を安全に的確に行うために固定具を使う場合があります。 固定具をネットで検索すると・・・ “ Pigg-O-Stat”というらしいが・・・ というものが紹介されていますが、こんなの使っている病院を見たことがありません。 確かに固定できるし、邪魔になる腕も挙げられているし、胸部レントゲンを撮るのは問題なさそうだけども・・・使う病院があるのか謎です。 使っている病院があったらぜひ教えていただきたいです。   では、実際にはどんなものが使われているのか?   寝た状態から立った状態にできる うん!!これがよくみる撮影固定具です。起き上がった状態でも撮影できる優れものです。   使い方は、頭の位置を合わせ横から板ではさめておでこにはバンドをします。   そのあと、自転車のサドルのようなところにまたがらせるようにお尻の位置を合わせ起き上がった時にお座りができるようにします。 そのうえで、両手をバンザイしてもらい、関節部分をマジックテープで止めたら、身体全体を覆うようにネットで固定していきます。 最後に固定台の裏に、レントゲンフィルムをセットしたら完成です。 すると、びっくり!! あたかも立っているような状態で撮影できるのです。 こんな感じ たまーに、網ネットが破れ、時に落ちてしまわないか不安になりますが、きちんと固定していれば落ちることはありません!!意外としっかり固定されています。 固定しているときは、それはもう凄いくらい泣かれますが、起き上がった時にびっくりするのか、泣き止むことも多いのです。その瞬間の赤ちゃんがかわいい。 ただ、撮影風景は、わかっていても衝撃的でドキドキするものなので、両親の見ている前ではやりづらいかもしれません。 ぼくも先輩と初めて使って撮影したときは、本当に大丈夫なのか不安でたまらなかったのをよく覚えています。 ➁押さえながら撮影する 他には、シンプルな方法ですが、人の手で押さえながら撮影することもあります。   撮影台の中には、子どもを裏から押さえられるように、鉛の入った衝立がついているものがあるのです。   そこに医師や放射線技師、親のいずれかが入り、撮影の間だけ子どもには我慢してもらう方法です。   ただ、撮影中は泣かれるので、押さえるので精一杯になります。そのなかで、首まで押さえるのは難しいため、首が垂れてしまうような生後間もない子ではできません。 首すわりができるような生後4か月以降の子どもが望ましいでしょう。  …

体調に異変を感じた時、ケガをしたときなどに病院に行くと、結構高い確率でレントゲンを撮影します。   でも、今まで経験がないと、少し不安になるものです。そこで、今回はレントゲン撮影の受け方についてお伝えしたいと思います。 スポンサーリンク レントゲン撮影とは? そもそもレントゲン撮影とはなんなのか? レントゲン撮影は他にも、X線写真や一般撮影など別の表現が使われていますが、基本は同じです。検査は、X線を発生するX線管球と検査対象を通過したX線を受け取る(検出)検出器(フィルムやカセッテと言われることもある)によって撮影を行います。   X線が通過しやすいものほど(肺など)黒く、通過しにくいもの(骨や金属など)ほど白く写る特徴があり、その濃度の変化によって病気やケガを診断することができます。   検査対象は頭から足先まで全身撮影できますが、頭部領域では、最近はCTやMRIなどのほうが有用性が高いと言われ、検査数は少なくなっています。   検査目的によっては、同じ部位を撮影するにしても、正面からや横から、斜めから見た写真を撮ることが多く、検診などを除けば一枚の撮影で終わることが少ないでしょう。下に一般的なレントゲン写真を載せます。左が胸部、右が足です。     スポンサーリンク 検査を受ける時には? 検査工程は大きく分けて3つです。   検査準備をする⇒撮影を行う⇒身支度を整え帰る   と簡単なのですが、順番に見ていきたいと思います。   ・準備 一般的なレントゲン撮影では、前日や当日の食事制限などはありません。準備する必要があるとすれば、着替えやアクセサリー類の取り外しになります。どこまで着替え、準備する必要があるのかは、検査部位よって異なりますが、検査部位には障害になるものが、なにもないことが一番です。   この障害になると思われるものには、検査を担当する技師によって考え方が微妙に変わってくるのですが、要は画像上に写らなければ問題になることはほとんどありません。ということで、写ってしまうもの、取り外さないといけないものを部位ごとに紹介します。   頭部:髪留めなどのヘアピン、入れ歯、ピアス、イヤリング   頚部:ピアス、イアリング、ネックレス、長い髪の毛(上にまとめる)   胸部:ブラジャー、ネックレス、洋服のプリント、厚手の上着、服のボタン、髪の毛(上にまとめる) (胸部の撮影時は、薄い無地のTシャツが一番シンプルでわかりやすいです。)   お腹:ブラジャー(ワイヤーやホック部分が写る)、ズボンのチャックやボタン   肩:湿布、タンクトップ等のひもを調節するアジャスター   腕:厚手の服   手:時計、指輪、ネイルアート、リストバンド 花柄のネイルアートをしていると、画像に花が咲いていることがあります。   足:足のバンド、ズボンの裾、ガラモノ靴下   これらを取り外し、検査部位に影響がないようにします。取り外しが難しいものは、身に付けないほうがいいでしょう。   それども・・・ある程度”見た目”は大事ですので、オシャレをしたいと思うかもしれません。   そんな時は、少し手間でも病院の検査着や別に検査に支障がない服をもっていき、来院するといいでしょう。着替えたくないと言われると、困られてしまうとは思いますが、素直に着替える覚悟があるならば問題はありません。   面倒な着替えは、病院側に迷惑を掛けてしまうと思ってくれる方は、検査後にはレントゲンの画像の調整や次の準備に時間がかかるので、気にしなくてもいいでしょう。   ・撮影時…

「X線を使った検査は被ばくをするだから、何回も何回も頻繁に撮影されたくない!!」と思うのは、当然です!   さらに、一度の検査で何枚も撮影し、また毎日撮影するとなれば尚のことでしょう。では、なぜ何枚も一度に撮影する必要があるのでしょうか。大きな理由は二つです。順番に見ていきましょう。 スポンサーリンク 2次元画像から3次元情報を得る 題名にもあるようにレントゲン画像は2次元の画像です。に、対して人は3次元のもので、当然病気やケガは3次元的に起こります。   病気でも、ボール状のものもあれば、もやっとボールのようなギザギザした形のものと立体的に発病し、ケガもぽきっと横に折れて骨折することもあれば、縦に割れるように骨折することもあります。   それでも、レントゲン写真では2次元でしか表現することができません。とすると、3次元のものを2次元で表現するには限界がでてきてしまうのです。   どのような限界かというと・・・それは、2次元だと、すべて平面上で表されるため、奥行きがわからないということです。つまり、一方向からの撮影では、立体的な形や位置を理解できないのです。   ちょっと、理解しにくいので、一般的な写真で考えてみましょう。電車を真正面から撮影すると、その後ろには何車両繋がっているのか正確にはわかりません。そのため、どれくらい長い車両になっているのかわかるためには横や斜めから撮影した写真が必要になります。   正面からだとこの後に何車両繋がっているかわからない 横から見れば、どれくらい長い車両かわかる   同様に、胸のレントゲンを正面から撮影したときに病気が見つかっても、その病気が前側にあるのか背中側にあるのか特定することはできません。   また、骨折の場合にも骨折した骨が前方にズレているのか後方にズレているのか診断がつきません。診断できない状態で、骨の整復を行おうとしても正確な位置に戻すことはできないでしょう。   2次元画像から3次元的な理解をするためにと思い、レントゲンを撮影する!!そうやって、撮影していくうちに、結果的に病気やケガの方向、位置を正確に診断するために何度もレントゲンを撮影することになるのです。(正確には前もって、どんな方向から撮影した画像が必要か判断します)     そのほかに、位置を特定する以外にも、病気の見落としを防ぐ目的もあります。   例えば、病気が骨の後ろに存在している場合です。レントゲン画像では骨は白く写りますが、骨と後ろなど重なる位置に他の白いものや灰色の病気があっても骨の白い濃度に隠れてしまい、病気を見落とす原因となります。そこで、横から骨の裏を観察することで、病気の有無を判断できるのです。   目の前に壁が立ちふさがっていると正面からみても壁の向こう側は見えないけども、横からみれば、壁の裏側をみることができるのです。     多方向から撮影することで、病気の見落としを防ぎ、病気やケガを立体的に把握することができるため、よりよい治療に結びつくのです。 スポンサーリンク 経過観察のため 毎日撮影するのは入院患者さん以外にほぼいないと思われます。でも、入院するほどでも、なぜこう毎日、撮影する必要があるのでしょうか?   例えば、大きな手術をすると、胸やお腹にドレーンというチューブが体内に挿入されることがあります。   そのドレーンチューブは、手術後の状態をより早く直すすためや、体内に悪いものが溜まらないために挿入しているものですが、身体を動かした拍子に抜ける場合もあります。チューブの位置がズレていないか、抜けていないのか確認に撮影を行います。   こういったことの他にも、入院中には毎日の変化が重要になります。   見た目の体調だけでなく、画像上の変化を観ることで、回復にむかっているのか、はたまた、よくない方向に向かってしまっているのか、客観的に判断できるのです。   こうして、毎日レントゲンを撮影する必要がでてくるのです。 何回も撮影して被ばくは大丈夫なの? レントゲンと言えば、放射線をつかって撮影しているということで、やはり気になるのは被ばくですよね。   医療被ばくの観点で言えば、被ばくすることより、診療上有用な情報が得られることが重要だと考えられることで検査を行っており、有用な情報を得ることができるならば、具体的な被ばく量には制限はありません。   といっても、最近は被ばくへの関心も高まっており、被ばく量を見直す動きが強くなっていることと、装置も以前の装置に比べ、放射線量を減らしても今までと同じような画像を得ることが可能になり、実際に投入されてきています。   これが理由なるからはわかりませんが、ただどの病院も被ばくを減らす努力をしているのは確かです。  …

国家試験の問題にかなりの確率で出題される手と足のレントゲン写真。(手だけでここ10年で4回以上)対策に覚えるべきことをまとめてみました。   スポンサーリンク 手のレントゲン解剖 手の画像問題で最も出題頻度が高いのが、解剖名に関するもののようです。特に、手根骨名や関節名などややこしくなるものが多く、結構意地悪な問題な気がしますが、出題される以上、覚えなければなりません!!まずは、復習をしてみましょう。 ついでに関節名も行きましょう。 スポンサーリンク 解剖の他にでるレントゲン画像 解剖名以外にも出題される画像問題といえば、尺屈位の手のレントゲン画像である。 そもそも、尺屈とは?ということになるかもしれないので、下に参考の絵を載せたいと思います。 出典:www.ko2jiko.com 親指側に手を曲げているのが(橈骨側)⇒ 橈屈 小指側に手を曲げているのが(尺骨側)⇒ 尺屈   という風に覚えておきましょう。   そして、実際に国家試験で出題された画像が・・・ この画像の特徴は、まず尺骨側に手を曲げたおり、尺屈位の撮影像であること。橈骨側が広がってみえることから、舟状骨が観察しやすくなっているということです。   今まで、手に関する画像問題では、手根骨の解剖と尺屈位がどういった撮影なのかという2点を覚えていれば、解答できるものでした。   足の解剖 手の解剖同様、足の解剖名もややこしいので、国家試験でも出題されやすいので、ついてに・・・。 国家試験では、足のレントゲン画像問題では、解剖名を覚えているかという1点に限っているようです。(ここ10年の話ですが・・・)   しかし、足のレントゲン画像で問題を作ろうとすれば、解剖名とどの方向から撮影しているのかというようなものしかないように感じます。例え、骨折の画像が出たとしても、骨折している骨の名前を解答させるのが限界のように思えるので、解剖名を覚えるのが一番の対策になるかもしれませんね。   ということで、参考までに・・・ 出典:golf1000.blog23.fc2.com

いまや、X線は病院の検査だけに限らず、土壌の非破壊検査、空港の荷物検査など様々な場面で使われ、当たり前のようになっています。 でも、みなさんは知っているでしょうか? X線とは自然と発生する放射線ではなく、人口的に発生させる放射線なのです。 今回は、X線とはどうやって発生させているものなのかということをまとめてみたいと思います。 スポンサーリンク レントゲンの発見を少しだけ・・・ 発生方法の前に少しだけX線の起源というものにも触れてみたいと思います。   X線とは、1845年ドイツの物理学者ヴィルヘルム・レントゲンによって発見された放射線です。   当時、真空放電や陰極線といった研究が盛んに行われており、陰極線は電子の流れによるものであるが、金属を透過する現象から粒子ではなく、電磁波の一種と考えられていました。   その現象に興味を示したレントゲンもレーナルト管という放電管をもらい、研究にいそしみ始めます。 その後に似た構造であるクルックス管という真空放電管を用いて研究をしているうちに、光に反応する蛍光紙に暗い線が表れているのに気づきます。   しかし、クルックス管を用いて陰極線も研究を行っていたレントゲンは、陰極線を観察しやすくするために黒い紙で覆っていましたし、既存する光も遮っていたので、蛍光紙が反応を示すことなどないはずだったのです。   そこでレントゲンは、蛍光紙が反応している理由をクルックス管から光に似た目に見えない何かが発生しているのではないか、と考えたのです。   ここからは、この発生した何かを突き止めるための研究にシフトしていき、以下のことを突き止めていきます。 ・1000ページ以上の分厚い本や硝子板を透過すること ・薄い金属箔を透過し、その厚みは金属の種類に依存すること ・鉛には遮蔽されること ・蛍光物質を発光させること ・熱作用を示さないこと   など発見された性質は様々でした。   ただ、これらの性質から発生した光に似た何かは電磁波であり、この電磁波は磁気に受けても曲がらないことから放射線の一種だという確信を得ることになります。   そして、新しい放射線に名前が付けられる際に、未知を表す「X」が使われ「X線」と呼ばれるようになったのです。レントゲンはこのX線の発見によって、1901年、ノーベル物理学賞を受賞しました。   現在の「X線」を使った検査は、レントゲンによる発見がなければ、行われていないかもしれませんし、医学の進歩もここまでにならなかったかもしれません。それほどまでにレントゲンの功績は素晴らしいものだったといえるのです。 出典:mogiseka.at.webry.info スポンサーリンク X線の発生方法とは? では、具体的なX線の発生方法について解説していきたいと思います。原理の話が苦手な人でも、なるべくわかりやすいようにがんばります。   簡単に言うならば、【X線とは加速させた電子を金属に衝突させることで発生します】   X線を発生させる装置をX線菅といいますが、X線菅の中には、一本の導線で作られた陰極と導線から放出される電子を受け止めてるための金属(つまり陽極)が配置されています。   X線菅に電流を流すと、陰極の導線を通って流れますが、導線には電気抵抗があるために熱を発生します。次第に、導線がとても熱くなると、負の電荷を帯びた小さな粒子である電子が導線から離れようと、飛び出すようになるのです。   ただ、飛び出した電子は導線に戻ることはありません。反対側には正の電荷を帯びた陽極が配置されているためです。   正と負の電荷は磁石のように引き付け合うため、負の電荷をもつ電子は、正の電荷を帯びた陽極に向かって一直線に飛んでいき、衝突します。結果、熱とX線が発生するのです。 X線菅の中身(真空状態のガラス管に閉じ込めてある) X線の強さと量 X線は電子を金属に衝突させることで発生しますが、電子の量や衝突させる強さを変化させることで、X線の発生量や強さが変化します。   X線の強さは電圧によって依存しています。一般に、陰極と陽極の電荷の差の電圧といいます。   X線菅で発生する電圧は、約45~125Kv手移動であり、この電圧が強いほど電子は陽極に強く引き付けられることになり、陽極にも強く衝突することになります。そして、電子が陽極に強く衝突したときほど、透過力の強いX線が発生するのです。  …

X線(レントゲン)撮影は原則としては、専用の検査室で行なわれるべきですが、例外として、様々な理由で検査室に来られない、病室をでられない患者さんに対しては、移動型のレントゲン撮影が行われることがあります。 検査室まで行かなくてもレントゲンを撮れる撮れるというメリットがある反面、病室にいる関係ない他の患者さんやお見舞い者、看護師さんへの放射線被ばくが心配されます。 この病室でのレントゲン撮影における被ばく防護の知識が足りないために、過度な行動を促してしまうところがあります。 どのような被ばく防護が必要になるのか考えたいと思います。 スポンサーリンク ポータブル撮影時の被ばく線量分布 出典:福岡県放射線技師会の放射線管理委員会 右に線量分布図を示します。 撮影のためにX線を照射されている患者さんへの被ばくが比較的高いものの、距離が離れるに従い、線量が小さくなっています。 2m離れた場所では、腹部撮影の場合0.5μSv、胸部撮影の場合は0.2μSv程度です。 自然放射線源の一つである宇宙線からの一日に受ける線量が1μSvなので、普段生活しているだけで、受ける被ばく線量と同程度といえます。   なので、照射中心から2m離れれば、被ばくは気にする必要がないということになります。 ポータブルレントゲン撮影の被ばくに関して、これが大前提にあることを覚えていただきたいと思います。   スポンサーリンク 医療法から見た同室患者さんの被ばく防護 ただ、個室の病室であれば、他の患者さんへの影響を考える必要はないのですが、病室のほとんどは4人部屋です。 4人部屋でレントゲン撮影を行う時には、関係のない方も多くいることが大半です。 その場合、部屋にいる他の患者さんへの被ばくが大丈夫かどうかが問題になることが多くあります。   しかし、医療法によって病室の床面積が厳しく規則されています。子のことから考えると、隣の患者さんと1.5m以上は最低離れているでしょう。 ということは、例え隣りのベットの患者さんがレントゲン撮影を行っていても、被ばくを心配する必要はないことになります。 ベット間は十分離れていることがほとんどのため問題ない 医療従事者の被ばく防護 同様に、医療従事者の被ばくを考えてみましょう。 病室に行くと、看護師さんがいることが大半ですが、ポータブル撮影時には手伝っていただける、大切な存在です。 なにより、患者さんの状態を一番に理解しているため、安全に検査を行う上でも欠かせないといえるでしょう。 ただ、撮影時、つまり、X線が照射される際は無用な被ばくをしないように配慮しなければなりませんが、何度も言うように2m以上離れれば問題はありません。 「走って離れる」「病室の外まで離れる」といったことまで必要ないといえます。     注意点 ただ、頚椎や腰椎を横から撮影する場合は、照射方向に他の患者さんがいることがあります。 この場合は、照射方向にいる患者さんはベットから移動出来る状態であれば、異動したほうがいいでしょう。

レントゲンでは、X線管球と被写体、フィルム間の距離の関係で画像が拡大したり、ボケたりします。   この関係を理解することは綺麗な画像を抵抗するうえで重要な事柄の一つです。   そこで、今回は拡大率と半影の関係についてまとめたいと思います。 スポンサーリンク 拡大率の関係とは? まず、なぜレントゲン画像上で実物よりも大きく写るのか考えてみましょう。   この答えには、照射されたX線がどうやって空間や物質内を進みフィルムに入射されているのかが関係しています。   X線には、放射状に広がりながら進むという性質があります。 これは、 発生地点(焦点)から距離が離れるほどに照射される面積は大きくなるということです。(その代わりX線は遠くに行くほど弱くなりますが・・・) その様子を表したのが下の図です。   出典:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp- さらに、X線は人やモノなど、物体を透過する性質を持っており、 レントゲン画像とは、透過したX線の量を画像化したものです。   ただ、この時、X線が体をどのように進んでいるのかということに注意しなければなりません。   X線は人の体内を通過するときも、放射状に広がりながら進むため、体に入射されたときと透過して出てきた時では、照射されている面積が異なっているのです。   そして、透過したX線を受け取るフィルムまでも同様です。   体を透過したX線は骨や臓器の情報を取得しながら進みますが、情報を取得したX線は底からフィルムまで最短にまっすぐ進むのではなく、放射状に、斜めに向かいながら進むことになります。     すると、体の右側を通過したX線はより右側に左側を通過したX線はそこよりも左側に向かって進むことになります。   結果、情報を得たX線はその時点よりもフィルムに届くまで広がってしまい、広がった先でフィルムに入射してしまうために画像上では本来よりも大きな像となってしまうのです。   では、具体的に、どの程度、画像上に写る像は拡大しているのでしょうか。   それを求めるために式があります。 a:焦点-被写体間距離 b:被写体-フィルム間距離   これは、一般的な写真でも同様です。遠近法を使って写真を撮ると、人と東京スカイツリーが同じ大きさに見えたり、実際の人が手の平に乗っているいるかのような面白い写真を撮ることができますが、これは、光が放射状に進んでいると性質を持っており、遠くのものを小さく見えるために行うことができるのです。   スポンサーリンク 拡大像の利点と欠点 ついでに拡大像の代表的な利点と欠点を理解しておくといいでしょう。   人の目では微生物など極々小さいものに関して肉眼で観察することはできません。それらを観察するには虫眼鏡や顕微鏡など拡大する機器が必要なのです。   同様に、人の体の構造の中には小さく・細かい領域が多く存在します。   いくらその部分を、レントゲン画像で撮影しても、小さいものを小さいまま撮影しても観察することができません。   そこで、拡大する機器を使う代わりに、拡大して撮影するのです。   すると、小さいものでも、大きく見やすい画像となって観察することができるようになります。   しかし、拡大撮影は良いことだけではありません。…

スポンサーリンク 透視画像とは? 透視画像とは、レントゲン写真の動画のことです。   I.I(イメージインテシファイア)やFPD(フラットパネルディテクター)は、X線からの情報収集と画像出力を高速で行うことができるX線検出器です。レントゲン写真を連続で撮影し高速で繋げることで、動画としてみることが出来ます。 (そもそも動画とは、静止画を連続で撮影し、パラパラ漫画のように高速で切り替えることで動いて見えます。)   TVやビデオなどすべての動画に言えることですが、1秒間に30枚以上の絵が流れることで、人の目には動画として認識することができるそうです。そのため、透視画像も連続で30枚レントゲンを撮影し、リアルタイムで画面に映し出していることになります。   と、言うことは、透視画像とは1秒間に30枚、1分間でいうと1800枚ですから、それだけの被ばくをしていることになります。 普通のレントゲン写真一枚でも嫌な気持ちをする方もいるのに、1分間で1800枚想像を絶するかもしれません。   が、そこは大丈夫です!!   透視画像はレントゲン写真一枚に比べ、とても少ない放射線量から作られているからです。(被ばくはしている点は同じですが、撮影線量に比べ圧倒的に低いです。)   そのため、リアルタイムで見えている透視画像はX線検出器(I.IやFPD)にも強く影響を受けますが、とてもザラザラとしていて、通常のX線画像よりも見にくいものなっています。   また、透視画像は、通常のレントゲン写真とは違い、記録として残る機会は少ないです。   この理由は、動画は容量が大きく保存しきれないというのと、透視画像は治療や検査といった途中(進行状況や状態の確認)に使われるもので、見直しても画質が悪く記録画像には適さないからです。   透視画像を見れる、装置を透視装置と呼びますが、全ての透視装置において、通常のレントゲン写真を撮影することが可能です。 よって、重要な治療の結果や検査の記録を残すときは、通常のレントゲン写真を撮影します。   ただ、レントゲン動画を撮ると言う意味では、とても重要なため、消化管の動きを見るために録画することがあります。 臓器の機能を調べるには、とても優れた記録方法になります。 スポンサーリンク 透視画像の使われ方 透視画像はその利便性により様々な検査に使われています。   ●消化管造影 食道、胃、小腸、大腸の消化管バリウム検査に使われ、リアルタイムで消化管の動きやバリウムの動きを確認し、病気の発見に寄与しています。   ●脊髄腔造影 背中から針を指し、脊髄腔内に造影剤を入れる検査です。 神経の近くまで針を刺すため、透視画像で確認しながら検査を進めます。   ●骨折・脱臼整復術 骨折や脱臼後は骨を元の位置に戻した後に固定し治療します。 位置を戻すときに透視画像が使われます。   ●骨・関節ストレス撮影 透視画像は動画で見ることができるため、動きを入れた画像を撮影しやすいためです。   ●内視鏡的胆道水管造影 内視鏡検査や治療の補助に使われています。   ●泌尿器科系処置や検査 逆行性尿管造影・膀胱造影など、尿道から逆行的に造影剤を注入し検査する場合に、安全に造影剤が入っているか、また、同時に撮影をするために使われています。 腎瘻や尿管カテーテルを挿入や交換する際に管の位置を確認するために使われます。   ●神経根ブロック 神経近くに針を指し、麻酔薬を入れる処置ですが、針の位置を確認するために使われています。  …