相互作用
放射線は物質に照射されると物質と影響を与え合うという相互作用を起こします。 相互作用は、放射線の種類やエネルギー、物質の種類によって起こる内容が変わります。 入射した放射線の方向が変わるだけの散乱もその一つです。 それ以外にも、放射線は物質にエネルギーを与える(吸収される)効果があります。放射線の高いエネルギーを物質に分け与えて、物質を構成する分子や原子に変化を与えることです。
中性子線は光子(X線やγ線)同様、電荷のない(電気を帯びていない)粒子線ですが、物質との相互作用は光子とは少し異なりますし、鉛で防護できないなどの特性をもっています。 つまり、単に非荷電粒子線の1つとして光子と同様な考えてはダメということです。 そこで今回は、中性子線と物質が起こす相互作用から防護方法についてまとめてみたいと思います。
放射線防護イコール鉛さえ身に付ければいいと考えてしまっている方は多いのではないしょうか。 鉛は放射線防護の代表的な材質ですし、実際にX線の遮蔽に病院で使われているのをよく見るほどです。 ただ、電子線の場合、鉛では遮蔽どころか逆効果になるケースがあるので注意が必要です。 そこで、今回は電子線の相互作用を復習しつつ、「なぜ電子線の防護には鉛が使用できないのか?電子線の防護には何を使用すればよいのか?」についてまとめてみたいと思います。
放射線を学ぶ上で絶対に避けては通れないのが相互作用です。 ただ、相互作用は荷電粒子線と非荷電粒子線とで内容が変わります。 相互作用の内容は何となく理解していても、それがどの放射線の種類で起こるのか混乱する方もいるのではないでしょうか。 そこで、今回はその基本である光子と電子線の相互作用の違いについてまとめてみたいと思います。