MRI検査で使われるコイルが検査部位ごとに用意されており、とても独特な形をしています。
診断に有用な画像を撮影するためとはいえ、形が面白いのでまとめてみたいと思います。
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そもそもコイルとは?
MRI装置で画像を得るためには、コイルと呼ばれるものが必要で、今回は表面コイルと呼ばれるものだけを紹介します。MRIの信号は普段はとても弱く、画像化しても良好な画像は得にくいために、信号増幅のために使われるものです。
形だけを見ても、なかなか面白いものです。画質を追及するために、検査時の姿勢が辛くなりそうなものまであります。
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頭部用コイル
頭部撮影用のコイルです。
なんだか頭だけ柵の中に入れられているようです。
ガンダムなどのアニメに出てきてもおかしくないです。
実際に装着している様子が、こんな感じです。
これを装着すると、下のような画像が撮影できます。
脊椎用コイル
今では、頭部も撮影できるようなコイルも開発されて導入されているところもありますが、一般的なのは下のようなものです。
ただの板のような感じですが、中にはコイルが満載です。
これに仰向けになって寝ます。腰椎など撮影するときには、膝を曲げて寝ることが多いでしょう。で、下のような画像を撮ることができます。
胸部・骨盤用コイル
胸部や骨盤内と決まっているわけではないのですが、そこに使われることが多いので・・・cardiac coilといいます。
実際に装着している様子がこんな感じです。胸のところに少し重みを感じると思いますが、息が苦しくなるほどではありません。で、心臓の検査に使われることが多く、下のような画像が撮影できます。
乳房撮影用コイル
乳がんになると、MRI検査が欠かせない存在になっています。そんな時に使うのが、このコイルです。この上にうつ伏せで寝て、撮影していきます。
結構つらそうに見えます・・・。検査は最低30分近くかかることなので、終わった時には疲れているかもしれせんね。乳房MRI画像の一例も紹介します。
腹部用コイル
これも腹部用に使われることが多いですが、下肢全体など広い範囲を撮影するときにも使用されることもあるようです。これも、胸部の時と同様にサンドイッチ状態で使います。そして、撮影できる範囲が広いのですが、紹介するのは腹部MRIにします。
肩用コイル
ここから独特性がでてきます。なんと、肩を撮影するためだけのコイルが存在するのです。それが、これです。
まさに、ラグビーの防具に使えそうな形をしています。まぁ、これを装着して検査台に寝て撮影します。
こんな感じですね。何となく不自然な感じですが、これで正しいのです。
手関節用コイル
肩用があれば、手関節や肘関節用もあるのです。
この中に、肘や手を固定して撮影するわけですが・・・さらに、手だけしか撮影できないコイルも存在しています。これから、ホットサンドでも作れそうな勢いの形です。
これを、こう使うわけですね。
手と肘のMRI画像
膝用コイル
四肢すべてに用意されているのですね。ということで、膝コイルです。段々お腹一杯になってきました。
まるで、硬い膝サポーターのようです。鎧に装備されててもわかりません。笑
足関節用コイル
最後は足関節用コイルです。まるで、ギプスのような固定のされ方をします。
どれくらいの足の大きさの人まで使えるかは試してみてって感じです。これを使えない方は、別のコイルがありますが、画質は劣るようです。この円形のコイルは足だけに限らず、手などに使われることがあります。