放射線機器には、様々な記号がついており、その意味が統一されています。
私自身、子の内容を授業でやった覚えもないほどにサラッと流された感覚を覚えていますが、診療放射線技師の国家試験には出題されてしまうのです。
そこで、今回は放射線機器についている記号の意味についてまとめてみたいと思います。
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電源ONまたは撮影開始の記号とは?
装置の電源を入れる記号はいたってシンプルです。
どういったものかと言うと縦線一本だけです。
ただ、装置によっては電源ONは丸の中に点が入っているだけであったり、ある機器メーカーの装置には円の中にある縦線一本を押すのは、撮影開始のスイッチであったりします。
それでも、国家試験に出題されるのは、縦線一本だけのを正解としているので、これで覚えるといいでしょう。
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電源OFFの記号とは?
その一方でというか、対極にあるのが電源OFFの記号です。これもいたってシンプルな円があるだけです。
電源ONとOFFの記号に関しては、装置を扱う上で最初に押す基本中の基本です。国家試験対策だけに覚えるのではなく、頭の片隅程度に就職前から覚えておくと、そういう目で探せるので便利です。
停止の記号とは?
停止の記号は、撮影中になにか問題が起こった場合(患者さんの急変や動きがあったなど)に押されるボタンについています。
なので、押して間にだけX線が照射されるデッドマン方式が採用されている透視装置などは中断したい場合は、その透視スイッチを離せば良いので、見かけることはなく、CTやMRI装置についていることが主に思えます。
緊急停止の記号とは?
緊急停止のボタンは、周りが赤く一番目立つボタンであるといえます。
しかし、そのボタンが押されることはほぼありません。なぜなら、装置を完全にシャットダウンしてしまうためです。
レントゲン写真を撮影するような装置であれば復帰までにそれほどの時間はかかりませんが、CTやMRI装置で押してしまった場合には、その復帰時間は数時間単位になるほどです。
なので、装置導入時に『装置を使う上で気を付けることは?』といったことを聞くのですが、『緊急停止ボタンを押さないことです。』と冗談まじりに言われたりします。うっかり押してしまった場合は、慌てないことが大事ですが、ひやひやものです。
注意・付属文書参照の記号とは?
正直、私自身この記号を見た記憶がないのですが、国家試験に出題される内容に含まれているということは、重要な項目の一つであるということです。
なので、頭の片隅に覚えて損はないはずです。装置以外の場所で見たことがあるような気もしますが・・・。
危険電圧の記号とは?
危険電圧とは、ある一定の値を超える電圧のことで、その内容は規格により異なります。
例を上げると・・・
・IEC60950-1規格では42.4Vpeak又はDC60Vを超える電圧。 ・IEC61010-1規格では46.7Vpeak又はDC70Vを超える電圧。
見たことがない方は、装置をよく観察したことがないのかもしれませんが、高電圧を持つ部分には、保護カバーを設け、この部分にこの記号がつけられています。決まりですので・・・。
直接撮影の記号とは?
これは、血管造影検査(アンギオ検査)装置で良く見られる記号です。
アンギオグラフィーと呼ばれる検査は、この装置を使った治療では、医師が両手を塞がった状態で撮影することが多く、足元に設定してあり、足で押して撮影ができるようになっています。
撮影可能な状態にしておくと、移動しているときにうっかり押してしまうことがあるので注意が必要です。
私は、最初にこの記号を見た時は、マイクのスイッチかと思っていたので、後で意味を知った時にうっかり押さなくて正解だったと安心したものです。笑
透視スイッチの記号とは?
透視とは、撮影時に比べ低い照射線量でX線画像をライブ観察することです。
主に消化管撮影(バリウム検査など)、血管造影検査(アンギオグラフィー)で使用されています。
これらの検査や治療に使用される装置についているのがこの記号です。検査や治療を開始し始めるときに真っ先に探す記号でもあり、これも足元に設置されていることが一般的です。身体の中を見るという意味で目の記号なのかどうか知りませんがこんな記号であるこは間違いありません。
また、うっかり押すとX線が照射されてしまうので検査室では足元に注意する必要があるようです。