MRI検査では、造影剤を使うことなく、血管や胆管、尿路検査を行うことが出来ます。CT検査では、造影剤を使うことが普通の検査でも、造影剤を使わないのは大きなメリットです。
そこで、どんなことができるのか、ざーっとまとめてみたいと思います。
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MRA
一番、有名なのはなんといっても血管を3D撮影するMRAと言われるものです。血流の様子を画像化する技術で作っています。血流が乏しいところでは、血管が綺麗に写らないこともあります。
最近では、3T(テスラ)MRI装置が登場したことで、以前では写らなかったような小さな血管まで写すことが出来るようになっているので、技術の進歩は凄いものです。
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3D水強調画像
人間の体には水が沢山あります。そして、水の存在を3D撮影することで、胆管や尿路、脊髄腔まで3次元画像で撮影できるようになりました。
・MRCP
MR胆管膵管撮影と言い、胆汁や膵液を強調して撮影します。非侵襲的に内視鏡で検査を行ったときのような情報を得ることが出来、胆石や膵炎など様々な病気を見つけることが出来ます。
・尿路
この場合の尿路とは、腎臓・尿菅・膀胱までの尿が作られて膀胱に溜まるまでことをいいます。膀胱に尿を溜めて、撮影すると下のような画像を得ることが出来ます。膀胱がんや尿菅狭窄など調べることが出来ます。
・脊髄腔
脊髄腔には、脳脊髄液という水が流れています。脳脊髄液を強調すると、ミエログラフィー検査を行った時のような画像を得ることが出来ます。脊髄腔が狭窄を起こしていると、下のように脊髄腔白く道のようになっているところが黒く抜けるようにみえます。
機能画像
今までは、核医学検査が主体だった、脳血流動態を表したPurfusion(灌流)画像を撮影することができます。
どんなものかというと・・・
こんな感じですね。これで、脳のどの部分の血流が多いのか少ないのかがわかるのです。CT検査や核医学検査でも同様のことが出来ますが、どちらも造影剤や専用の薬剤を使用する必要があります。それに比べて、MRIではなにも薬剤を使う必要がなくできるので、負担も軽いといえます。