CT画像の分解能とは?その種類は?

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CT画像を観察するうえで、画質とはとても重要です。その中でも、モノを見分ける力、分解能は特に重要といえるでしょう。

 

分解能が高ければ、正常と異常を区別することが容易になりますし、分解能が低ければ、正常と異常を見分けることが困難になります。ただ、分解能にも、高コントラスト分解能と低コントラスト分解、さらには、時間分解能という概念があります。

 

この三つがどのようなものなのか、まとめてみたいと思います。

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高コントラスト分解能(空間分解能)

CT値差が大きいものでどれだけ小さなものまで認識できるかの指標のことで、解像度とも言われます。ここで、押さえておく空間分解能の基盤となる内容は、2つです!!

 

・CT値が高いものに限っているということです。

・ノイズが影響しない純粋な環境下で小さいものを見分ける力だということ。

 

では、空間分解能はどういった要因に影響を受けるのでしょうか。

 

実は、結構あるので暗記は辛いです。が、一応要因となるのを、挙げていきたいと思います。

 

・幾何学的なボケ
X線の発生に関係することです。

 

空間分解能が高くするには、『焦点サイズを小さい』、『X線拡大率を小さくする』といったことが挙げられます。逆に、『焦点サイズが大きいほど』、『X線による拡大率が大きい』ほど、画像はボケるため空間分解能は低下します。

 

・投影データ数
投影データ数とは、一回転の間にどれだけ多くのX線情報を検出できるかということです。

 

空間分解能を向上させるには、『検出器チャンネル数を増加させる』、『ビュー数を増加させる』、『ray数の増加』といったことが有名です。

 

最近は、特にGE社でビュー数を増加させる検出器というのが開発されて以来、ビュー数という言葉を多く聞くようになったと思われます。

 

また、CTは装置中心ほど、通過するX線数が増加することから最も情報が多い領域と言われています。自然と、原理的には空間分解能が高い場所になるということになります。

 

CT画像は中心と端では画質が異なり、端になるほど画質が低下するということを覚えておけばいいでしょう。

 

・表示方法
画像の表示方法に関することで、具体的には、再構成関数やFOVの変化によるマトリクス数といったことが挙げられます。

 

『再構成関数では、高域強調関数』、『FOVはなるべく小さいほうが一つの物質を表現するマトリクス数が増加することになり』空間分解能は向上します。

 

CT自由自在より引用

・スライス厚
スライス厚は薄いほうが空間分解能は高い。
厚くなるほど、画像がボケやすく、空間分解能は低下します。総合的に言うと、ボケない画像を作る方法が、空間分解能を向上させることになりますね。

 

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低コントラスト分解能(密度分解能)

CT値差が小さいものでどれだけ小さなものまで認識できるかの指標です。

 

または、X線透過性が似ている物質でも,その微妙な違いを画像の濃度差として表現できるかどうかの指標と覚えるといいかもしれません。低コントラスト分解能に関わる要素もそれはもう多いです。

 

とても覚えきれませんが、意識して勉強してみると案外覚えられるものです。

 

・X線出力
大mAsほど、低コントラスト分解能は向上します。
X線量が多ければ多いほど、良くなると覚えていいかもしれません。

CT自由自在より引用

 

・スライス厚
厚いほど、よくなります。

気を付けなればならないのは、

・薄いスライス⇒高コントラスト分解能(空間分解能)が高い
・厚いスライス⇒低コントラスト分解能(密度分解能)が高い

とトレードオフの関係になっていることです。

 

総合的に言うと、ノイズを減らすような撮影法が、抵コントラスト分解が高く、細かな濃度差も把握できることになります。

時間分解能

動いているものを画像上でどれだけ止まっているように表示できるかの指標です。なので、原理的に言えば、一回転にかける時間が短いほど、良くなることになります。

 

心臓の検査などに重要視されており、医療機器メーカーでは、一回転にかける時間が0.27~0.28秒など、とても早く回転できるのを売りにしているところが多くなっています。

 

ただ、実際の心臓の撮影には、心臓の動き(心拍)と上手く同期して撮影できたのかが重要になります。

 

いくら0.28秒で撮影しても、心拍によっては、0.35秒など一回転にかける時間を遅くしたほうが、止まって観察されることもあります。

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