mri%e6%a4%9c%e6%9f%bb%e3%81%ae%e5%8f%97%e3%81%91%e6%96%b9-2

MRI検査の受け方

最近はMRI検査は一般的になり、高性能な検査で被ばくもないため需要は高まっているかもしれません。

 

ただ、特殊な検査であることは確かであり、注意が必要でもあります。

 

時には、受けることが出来ない方もいらっしゃるはずです。

 

MRI検査を担当している技師の中には、検査を行う上で一番大事なことは聞かれると、

「安全にやり遂げることだ」

 

という人もいるくらい危険性を孕んでいる検査でもあるのです。

今回は、安全にMRI検査を受けるためにというテーマとも言えます。

スポンサーリンク

MRIとは?

MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)とは、強力な磁石が入った装置を使い、磁場と電波を利用して、身体のあらゆる断面の画像を得る検査のことです。

 

人の体の70%は水分であり、水分に含まれる水素原子がもつ弱い時期を強力な磁場でゆさぶり、原子からでる電波を画像しています。

 

MRI装置は外部からの電波や内部からの磁場をシャットアウトするために厳重な部屋に設置されており、患者さんは狭いトンネルに入って検査をします。

スポンサーリンク

検査前にチェックすること

MRI検査は、強力な磁場が発生する特殊な環境下で行う検査のため、制限や注意すること、事前に準備することがあります。場合によっては、検査を受けることができないこともありますので、自身でも検査前にチェックすることをおススメします。

 

また、金属のものを検査室内に持ち込むと、装置に吸い寄せられ吸着し、検査自体行えなくなる恐れがあります。人がケガをしたり死亡するケースもあるため、事前の準備はとても重要になります。

 

●検査を受けることが出来ない場合

・心臓ペースメーカを使用している
故障する恐れがあります。現在はMRI検査に対応したペースメーカもありますが、事前に調整が必要であり、普段使っている状態では故障する恐れがあることには変わりありません。

 

・人工内耳を埋め込んでいる
破損する恐れがあります。

 

・可動型義眼を装着している
破損する恐れがあります。

 

●検査を受けることができるか確認が必要な場合(場合によっては検査できない場合)

・脳動脈の手術を受けて金属クリップを入れている
最近のものはチタン製で、ほとんど場合で検査可能です。しかし、古いものの中には、磁石に吸い寄せられるものもあり、血管内で動く恐れがあります。
その場合、MRI検査が引き金となって、脳血管を傷つけて出血することもあるため、20年前など古くに入れた場合は、材質を確認する必要があります。

 

・金属製の心臓人工弁を入れている
これも材質の確認が必要です。

 

・ステント(冠動脈ステント,動・静脈ステント,胆管ステント など)
通常,留置後6~8週間経過していれば,MR検査は可能です.ほとんどの冠動脈ステントで,2006年4月以降,留置後翌日から検査可能なものが認可され使用されています.
まず問題はありませんが,検査予約時,医師に確認しておくと安心です.

 

・その他の金属を体内に入れている
大体は検査可能ですが、材質の確認をしておくと検査時にアタフタすることもなくなります。

 

・妊婦または妊娠している可能性がある場合
妊娠4か月未満の場合は、胎児への安全性が確認されていないため検査できません。
それ以降は、医師と相談の上で検査を行うといいでしょう。

 

・閉所恐怖症の場合
狭いところが苦手な方は,体が細長いトンネルの中に入るため,検査ができない場合があります.

 

●検査室に持ち込めないもの(持ち込むと壊れたり装置に吸着します)

・金属類
時計、メガネ、ライター、鍵、ライター、アクセサリー類(ピアス、ネックレス、指輪)
ヘアピン

 

・磁気カード
キャッシュカード、テレホンカード、定期券、駐車券、診察券

 

・医療器具
酸素ボンベ、車いす、ストレッチャー、点滴架台(MRI対応のものは可)、心拍・血圧モニター、義手・義足

 

・その他
携帯電話、補聴器、入れ歯、カイロ、カツラ、湿布、マスカラ、アイシャドウ、刺青など

 

検査のながれ

⓵身の周りの金属性のもの全てを外し、ローカーに預ける。(時計や携帯も持ち込むと壊れる恐れがあります。ヘアピン等は装置に向かって飛んでいきます。)

 

➁必要があれば、着替える。

 

➂検査室に入る前に、金属を身に付けていないか最終確認を行い、入室。

 

➃MRI専用のベット(寝台)に寝る。

 

➄騒音防止のためヘッドホンまたは耳栓を装着する。

 

➅検査部位にコイルを装着する。

 

➆寝台ごと装置中央まで進み、検査を開始する。

 

➇大きな音ともに撮影が開始される。検査中動くと、画像がダブってみえてしまい、診断が困難になります。場合によっては、取りなおしを行います。

 

➈色々な種類の画像(取る画像によって音が異なります)を撮影後、検査終了(最低20分くらいです)

 

検査を行う立場としては、検査自体というより、検査準備に気を使うことの多いです。協力が欠かせません。

 

また、造影剤を使う場合は、検査開始され、何種類も画像を取り終えた後になります。

 

上記の順番では、➇➈の時になります。造影剤が注射されると、ほぼ検査も終盤です。

検査後

検査後で一番、多いのは忘れ物です。
時計やヘアピンなど細かいものを外して検査するため、忘れ物に気を付けてください。意外と多いです。

 

造影剤を使用した場合は普段より多くの水分の多く摂取します。
それ以外には、普段通りの生活で大丈夫です。

吸着例

MRI装置を強力な磁石です。

そのため、日本国内を含め外国でも吸着事故が起こっています。

最後に

磁場の強さがわかる動画がYouTubeにあったので紹介します。