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CT画像濃度の調整とは?-WWとWL-

CT画像はそれはもう沢山の情報を持っています。

しかし、観察するうえで欠かせないのが、

『見たい臓器に、濃度を合わせる』ということです。

脳には脳、肺には肺、骨なら骨に合わせて観察しなければ、本来見えるはずの病気を発見することすらできません。

観察するものに合わせて、濃度を調整する機能をウインドウ機能と言います。

このウインドウ機能についてまとめてみたいと思います。

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そもそもCT装置は・・・

8ビット以上の濃度スケールを持っています。

これは、画像の白黒を256以上の濃さで細かく表しているということになります。

出典:amanogawa24.blog49.fc2.com

さらに、CT値の範囲は装置によって異なりますが、-2000から+4000までがCT装置内に記録されています。

 

しかし、CT値幅が合計で6000あるのに対して、装置で表現できるのはたった256階調なため、すべてを表現することは不可能です。

 

だから、CT画像を観察するときには、観察するものをどうやって観察するのかが重要になるのです。

ここまでに少し混乱するかもしれませんが、画像階調とCT値は異なるということ。

画像を表示するCT装置には256階調までしか表示できないのに対して、CT値は6000以上の濃度階調データがあるということです。

だからこそ、ウインドウ機能による濃度調整が必要になるということです。

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ウインドウ機能とは?

では、ウインドウ機能とはなにをするものなのか解説したいと思います。

 

ウインドウ機能にはWL(Window Level:ウインドウレベル)とWW(Window width:ウインドウ幅)の二つがあります。

 

ウインドウレベルとは、いわば基準です。
画像上に表現したいCT値および濃度領域の中心値のことを言います。

 

一方、ウインドウ幅とは、文字通り表したいCT値範囲のことです。
この範囲内のCT値が256階調の白黒で表現され、この範囲外のものは真っ白か真っ黒になって表現されることになります。

 

といっても、わかりにくいので、具体的に例をあげてみましょう。

 

例えば、脳のCT画像を観察する場合、脳のCT値は大体0~80HUくらいで構成されているので、この領域を観察しようと思ったら、ウインドウ幅を0~80HUに合わせればいいわけです。そして、この平均CT値がウインドウレベルの40HUになります。

 

言い換えると、CT値40を中心に幅80の範囲、つまり0~80HUの濃淡が256階調のレベルで表現されることになります。さらに、この範囲外のCT値0以下のものは真っ黒に、80以上のものは真っ白に表現されることになり、詳細な観察をすることができなくなります。

 

こうやって、何が観察したいのか何を観察しなくてもいいのかなど、臓器や組織に合わせて画像のコントラストを調整することで、CT画像に適切なコントラストをつけることができるのです。

ウインドウ調整によって・・・

多くのCT値を256階調で表現するため、ウインドウ幅を狭いときと広いときでは、画像コントラストによる診断能が以下のように変化します。

 

・ウインドウ幅が狭い
表示されるCT値の範囲が狭くなり、小さなCT値差が表示できる。コントラストがつきやすいため、正常組織とコントラストがつきにくい病変も発見しやすい。
(コントラストが向上する)

 

・ウインドウ幅が広い
表示されるCT値の範囲は広くなるが、小さなCT値差は区別が難しくなる。
(コントラストが低下する)

 

もし、テスト対策なら、上の二つを覚えておけば乗り切れることも多いです。

ウインドウによる画像の違い

CT自由自在から引用